〜同じ矯正治療でも差が出る理由〜
矯正相談でよく聞かれる質問のひとつが
「矯正ってどれくらいで終わりますか?」というものです。
一般的には「1〜2年くらい」ですが、
実は矯正治療は同じ装置・同じ方法でも、終わるまでの期間に大きな差が出ることがあります。
では、その違いはどこから生まれるのでしょうか。
今回は矯正が比較的早く終わる人と時間がかかりやすい人の共通点を、患者さんにもわかりやすく解説します。
矯正が早く終わる人の共通点

① 指示をきちんと守れる
とてもシンプルですが、実は一番大きなポイントです。
・マウスピースの装着時間を守れる
・ゴムかけを忘れずに行える
・来院間隔を守れる
こうした日常の積み重ねが、歯の動きに大きく影響します。
歯は「正しい力が、継続的に加わる」ことでスムーズに動きます。
指示通りに進められる方は、結果的に無駄な停滞が起きにくくなります。
② 口腔内の環境が安定している
虫歯や歯周病が少なく、歯ぐきの状態が良い方は、矯正がスムーズに進みやすい傾向があります。
歯ぐきに炎症があると、
・力を弱める必要がある
・一時的に治療を中断する
といったことが起こり、結果的に期間が延びてしまいます。
日頃からの歯みがきや定期的なメンテナンスは、治療期間を短くする近道でもあります。
③ 骨や歯の反応が素直
歯の動きやすさには個人差があります。
比較的若い方や、骨の代謝が安定している方は、歯が計画通りに動きやすいことが多いです。
ただし、年齢だけで決まるわけではありません。
大人の方でも条件がそろえば、非常に順調に進むケースもたくさんあります。
④ ゴールを現実的に理解している
「完璧」を求めすぎず、
機能面・見た目のバランスを理解してゴールを共有できる方は、治療が長引きにくい傾向があります。
もちろん妥協するという意味ではありません。
医学的に無理のないゴール設定を受け入れられることが、結果的にスムーズな終了につながります。
矯正に時間がかかりやすい人の共通点
① 装置の使用時間が不安定

特にマウスピース矯正では
「たまに外す」「気づいたら装着時間が足りていない」
といったことが続くと、歯が予定通り動かなくなります。
装着時間が足りないと歯が十分に動かないため、再度治療計画の修正が必要となり治療期間が延びてしまいます。
② 歯並び以外の問題が多い
・重度の噛み合わせのズレ
・顎の左右差
・過去の治療の影響
こうした要素がある場合、歯を動かす順番や方法が複雑になり、どうしても時間がかかります。
これは「悪いこと」ではなく、丁寧に進める必要がある状態と考えてください。
③ トラブルが起こりやすい
装置の破損、虫歯、歯ぐきの腫れなどが頻繁に起こると、
その都度治療を調整する必要があります。
特にワイヤー矯正では、装置の脱離や変形が続くと、治療が一時停止することもあります。
④ 後戻りを起こしやすい
歯は動かしたあと、元に戻ろうとする性質があります。
そのため、治療途中や保定期間中に指示が守れないと、後戻りが起こり、再調整が必要になります。
実は「終盤で時間が延びる」ケースの多くが、ここに関係しています。
矯正を早く終わらせるためにできること
矯正治療は、歯科医師だけで完結する治療ではありません。
患者さんと一緒に作り上げる治療です。
・わからないことは早めに相談する
・無理なときは正直に伝える
・できる範囲で指示を守る
これだけでも、治療は驚くほどスムーズになります。
まとめ
矯正が早く終わるかどうかは、
「特別な人だから」ではありません。
日々の積み重ねと、治療への向き合い方が、
結果として治療期間に反映されていきます。
不安や疑問がある方は、
「ちゃんと聞いてくれる矯正歯科」で相談することも、
実は治療を長引かせない大切なポイントです。
まずは無料カウンセリングにてご相談ください♩
ご連絡お待ちしております
参考文献
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Proffit WR, Fields HW, Larson B, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. Elsevier
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Graber LW, Vanarsdall RL, Vig KWL. Orthodontics: Current Principles and Techniques. Elsevier
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日本矯正歯科学会 編「矯正歯科治療ガイドライン」