「ブラケット矯正中に虫歯が見つかったと言われた…」
「矯正は中断しなければいけないの?」
「装置は全部外す必要があるの?」
ブラケット矯正中は歯に装置が付いているため、どうしても歯磨きが難しくなり、虫歯のリスクが高くなります。毎日丁寧にケアをしていても、磨き残しや歯並びの状態によって虫歯ができてしまうことは珍しくありません。
虫歯が見つかったからといって、必ずしも矯正治療を中止しなければならないわけではありません。しかし、虫歯ができた場所や進行度によって対応は異なります。
今回は、ブラケット矯正中に虫歯が見つかった場合の対応や、矯正治療への影響について詳しくご紹介します。
ブラケット矯正中はなぜ虫歯になりやすいの?

ブラケット矯正では、歯の表面にブラケットやワイヤーが装着されています。
これらの装置の周囲には食べかすやプラークがたまりやすく、通常の歯ブラシだけでは十分に汚れを落とせないことがあります。
特に次のような部位は虫歯になりやすい傾向があります。
- ブラケットの周囲
- ワイヤーの下
- 歯と歯の間
- 奥歯の噛み合わせ
- 歯ぐきとの境目
さらに、矯正開始直後は歯磨き方法に慣れていないため、一時的に磨き残しが増えてしまうこともあります。
そのため、矯正中は定期的なクリーニングやフッ素塗布、セルフケアが非常に重要になります。
虫歯が見つかったらまずどうする?

矯正中に虫歯が見つかった場合は、まず担当の矯正歯科医に相談しましょう。
虫歯の状態を確認したうえで、
- そのまま矯正を続けられるか
- 一時的に虫歯治療を優先するか
- 装置を外す必要があるか
などを判断します。
虫歯の大きさや場所によって治療方法は大きく異なるため、自己判断せずに相談することが大切です。
虫歯の場所によって対応は変わります
ブラケットを外さずに治療できるケース
虫歯がブラケットから離れた場所にある場合や、装置を避けて治療できる部位であれば、ブラケットを外さずにそのまま虫歯治療を行えることがあります。
例えば、
- 奥歯の噛み合わせ
- 歯の裏側
- ブラケットの影響を受けない部位
などでは、装置を付けたまま治療できるケースも少なくありません。
この場合は矯正治療を中断せず、予定どおり通院を続けられることがあります。
ブラケットを一度外す必要があるケース
一方で、虫歯がブラケットのすぐ下や接着部分にある場合は、治療のためにブラケットを一時的に外さなければならないことがあります。
ブラケットが治療の邪魔になると、
- 虫歯を十分に削れない
- 詰め物・被せ物が適切に入らない
- 接着面を確保できない
などの問題が起こるためです。
虫歯治療が終わった後にブラケットを再装着し、矯正治療を再開します。
装置を一部だけ外すケースもあれば、複数本外す場合もあり、虫歯の状態によって対応が異なります。
矯正治療を一時中断する場合もある
虫歯が大きく進行している場合や、神経の治療(根管治療)が必要な場合には、矯正治療を一時的に中断することがあります。
無理に矯正を続けながら虫歯を放置すると、
- 虫歯がさらに進行する
- 歯の痛みが強くなる
- 歯の寿命に影響する
可能性があります。
矯正治療よりも歯の健康を優先することが重要です。
虫歯治療が終了し、歯の状態が安定したことを確認してから矯正治療を再開します。
歯科医院によって対応が異なることもあります

ブラケットを外す必要があるかどうかは、虫歯の場所だけでなく、歯科医院の診療体制によっても異なります。
例えば、
- 一般歯科と矯正歯科を併設している医院
- 矯正専門医院
- 総合歯科医院
では対応方法が異なる場合があります。
一般歯科と矯正歯科が連携している医院では、装置を必要最小限だけ外してそのまま治療できるケースもあります。
一方、矯正専門医院では、虫歯治療をかかりつけの一般歯科へ依頼することもあります。
また、虫歯の位置によっては装置を外さずに治療できる可能性もありますので、「必ず外さなければならない」と決めつけず、まずは担当医へ確認することが大切です。
虫歯を防ぐためにできること
矯正中は普段以上に虫歯予防が重要になります。
次のようなケアを心がけましょう。
- 毎食後の丁寧な歯磨き
- 矯正用歯ブラシやワンタフトブラシの使用
- デンタルフロスや歯間ブラシの活用
- フッ素入り歯磨き粉の使用
- 定期的なクリーニング
- 甘い飲み物や間食を控える
毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスを続けることで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。
まとめ
ブラケット矯正中に虫歯が見つかっても、慌てる必要はありません。
虫歯の場所や進行度によっては装置を外さずに治療できる場合もあり、矯正治療をそのまま継続できるケースもあります。
一方で、ブラケットの下に虫歯がある場合や、大きな虫歯・神経まで達した虫歯では、一時的にブラケットを外したり、矯正治療を中断して虫歯治療を優先したりすることがあります。
また、対応方法は歯科医院の設備や診療体制によっても異なります。そのため、「装置は外さなければならないのか」「矯正を続けられるのか」については、担当の矯正歯科医と虫歯治療を担当する歯科医が連携しながら判断することが大切です。
矯正治療を順調に進めるためにも、毎日の丁寧なセルフケアと定期的なメンテナンスを継続し、万が一虫歯が見つかった場合は早めに相談しましょう
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【参考文献】
・日本矯正歯科学会「矯正歯科治療について」
https://www.jos.gr.jp/
・厚生労働省 e-ヘルスネット「う蝕(虫歯)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本歯科医師会「歯とお口の基礎知識」
https://www.jda.or.jp/