柔らかい食事は歯並びを悪くする?現代食の落とし穴

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柔らかい食事は歯並びを悪くする?現代食の落とし穴

「最近の子どもは顎が小さい」とよく言われますが、その背景のひとつに食生活の変化があると考えられています。ハンバーグ、パスタ、パン、やわらかいお菓子…。噛まなくても食べられる“現代食”は、便利で食べやすい一方、歯並びや顎の発育に影響を与える可能性があります。

本記事では、柔らかい食事と歯並びの関係、起こりやすいリスク、今日からできる対策までをわかりやすく解説します。


なぜ「噛むこと」が重要なのか?

私たちの顎の骨は、噛む刺激によって成長します。特に成長期の子どもは、咀嚼回数や噛む力が顎の横幅や前後的な発育に影響するとされています。

噛む回数が少ないと

  • 顎の骨が十分に発達しない

  • 歯が並ぶスペースが不足する

  • 歯列が狭くなる

結果として、歯が重なったりガタガタになる「叢生」が起こりやすくなります。


現代食が抱える問題点

① 咀嚼回数の減少

昔の和食は根菜類や干物など、自然と噛む回数が増えるメニューが中心でした。一方、現代の食事は加工食品が多く、短時間で飲み込めるものが増えています。

研究では、弥生時代の人と現代人では咀嚼回数が大きく違うという報告もあります。

② 顎が小さくなる傾向

日本矯正歯科学会でも、顎の発育不足が不正咬合の要因のひとつとされています。

顎が小さいと、

  • 歯が並びきらない

  • 八重歯になりやすい

  • 抜歯矯正が必要になる可能性が高まる

といった問題が起こります。

③ 噛む力の低下

噛む回数が減ると、咬筋などの筋肉も十分に発達しません。筋力不足は顎の安定性低下につながります。


柔らかい食事だけが原因ではない

ただし、「柔らかい=即歯並びが悪くなる」という単純な話ではありません。

歯並びには:

  • 遺伝的要因

  • 舌の位置(低位舌)

  • 口呼吸

  • 指しゃぶりなどの習癖

も関係しています。

つまり、柔らかい食事は“複合要因のひとつ”と考えるのが正確です。


子どもへの影響は特に大きい

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成長期は顎の骨が発達する重要な時期です。この時期に噛む刺激が少ないと、歯が並ぶスペース不足につながる可能性があります。

「食べるのが遅いから」と、すべてを小さく刻みすぎるのも要注意です。適度な硬さや大きさは発達にとって大切です。


今日からできる対策

① 噛みごたえのある食材を取り入れる

  • 根菜類(ごぼう・れんこん)

  • きのこ類

  • ナッツ類(年齢に応じて注意)

  • せんべい

無理に硬いものを与える必要はありませんが、自然に噛む回数が増える食材を意識しましょう。

② 「30回噛む」を習慣に

目安は一口30回。ただし、回数にこだわりすぎず、「よく噛む意識」を持つことが大切です。

③ 姿勢を整える

猫背で食べると噛む力が十分に発揮されません。足裏が床につく環境を整えましょう。


まとめ|現代食との上手な付き合い方

柔らかい食事は、顎の発育不足につながる可能性があります。しかし、すべてを昔の食事に戻す必要はありません。

大切なのは、

✔ よく噛む習慣
✔ 噛みごたえのある食材を適度に取り入れる
✔ 口呼吸や姿勢も見直す

歯並びは「遺伝だけ」では決まりません。日々の積み重ねが将来の歯列をつくります。


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参考文献

本記事は、歯科矯正学および口腔機能発達に関する専門文献・学会資料をもとに作成しています。

日本矯正歯科学会
 不正咬合の原因および顎顔面の成長発育に関する公開資料

日本小児歯科学会
 小児期の口腔機能発達と食習慣に関する指針

American Association of Orthodontists
 Oral habits, jaw development and malocclusion に関する解説資料

World Health Organization
 Oral Healthに関する報告書(口腔機能と全身健康の関連)

歯科矯正学 第6版(医歯薬出版)

小児歯科学(医歯薬出版)

口腔筋機能療法(MFT)の臨床(医歯薬出版)