「受験生だけど矯正を始めて大丈夫?」「受験直前に装置をつけるのは不安…」
毎年、受験シーズンになるとこのようなご相談が増えます。
結論から言うと、受験シーズンでも矯正治療は可能です。
ただし、痛みの伴う治療のため開始時期や装置の選択、通院計画を工夫することが大切です。
本記事では、受験生と保護者の方向けに、受験と矯正治療を両立するポイントをわかりやすく解説します。
受験期に矯正を始めても大丈夫?

基本的に、矯正治療は受験勉強と両立できます。
しかし、次の3つを理解しておくことが重要です。
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装置装着後は数日間の違和感がある
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月1回程度の通院が必要
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試験直前のトラブル対策が必要
スケジュール管理さえできれば、学習への大きな影響はありません。
受験シーズンに矯正を始めるメリット
① 将来のコンプレックスを早めに解消できる
高校・大学進学後は人間関係が広がる時期。歯並びを整えておくことで自信につながります。
② 部活引退後のタイミングと重なる
中学3年・高校3年は部活引退後で比較的通院しやすい時期でもあります。
③ 長期休みに合わせて開始できる
春休み・夏休みに装置装着を行えば、違和感が落ち着くまでの期間を確保できます。
受験期に矯正を始めるデメリット

① 痛みや違和感
装置装着後2〜3日は軽い痛みが出ることがあります。
代表的な装置:
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ワイヤー矯正
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マウスピース矯正
ワイヤー矯正は調整後に痛みが出やすく、マウスピース矯正は比較的違和感が少ない傾向があります。
② 口内炎や装置トラブル
ワイヤーが外れるなどのトラブルが起こる可能性があります。
③ 通院時間の確保
月1回の通院時間をどう確保するかがポイントです。
学年別|おすすめの矯正スタート時期

中学受験(小6)
できれば受験終了後の春休みスタートがおすすめ。
高校受験(中3)
部活引退後〜秋頃までに開始すると余裕があります。
直前期(12〜2月)は避けるのが無難です。
大学受験(高3)
共通テスト直前の新規装着は避けましょう。
受験終了後スタートが安心です。
受験と矯正を両立する5つのポイント
① 試験直前に調整日を入れない
大きなワイヤー調整は模試や本番直前を避けましょう。
② トラブル対策グッズを持参
ワックスや予備ゴムを試験会場に持参すると安心です。
③ 痛み止めの使用
医師の指示に従い、必要に応じて鎮痛薬を使用します。
④ マウスピース矯正の活用
取り外し可能な装置はストレス軽減につながります。
⑤ 受験優先で計画を立てる
矯正は長期治療です。数か月開始を遅らせても大きな差は出ません。
保護者の方へ|
矯正治療は2〜3年かかる治療です。
歯並びにもよりますが、「今始めないと遅い」ということはありません。
日本では、学術団体である 日本矯正歯科学会 も、成長や生活環境を考慮した治療計画の重要性を示しています。
お子さまの性格やストレス耐性を考慮し、無理のないタイミングで開始しましょう。
こんな場合は今すぐ相談を!
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受け口や出っ歯が強い
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かみ合わせで顎が痛い
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発音に影響がある
明らかな機能障害がある場合は、受験に関係なく早めの診断が必要です。
まとめ|受験シーズンは「無理しない」が正解◎
受験シーズンでも矯正治療は可能です。
ただし、
✔ 試験直前の装着は避ける
✔ 長期休みに合わせる
✔ ストレスを最小限にする装置を選ぶ
この3点が大切です。
人生の大きな節目である受験。
焦らず、学業と歯並びの両方をバランスよく整えていきましょう。
参考文献
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日本矯正歯科学会
「矯正歯科治療のガイドライン」
不正咬合の診断基準、治療時期、成長発育との関係についての公式見解。 -
American Association of Orthodontists
“Orthodontic Treatment Timing Recommendations”
成長段階と矯正開始時期に関する国際的ガイドライン。 -
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM.
Contemporary Orthodontics. 6th ed. Elsevier.
矯正治療の基礎理論、成長発育、治療計画立案に関する標準的教科書。 -
日本顎関節学会
「顎関節症診療ガイドライン」
咬合異常と顎関節症の関連について。 -
Shaw WC, et al.
“The psychosocial impact of malocclusion.”
European Journal of Orthodontics.
不正咬合が心理面へ与える影響に関する研究。