こんにちは、名古屋西矯正歯科クリニックです^^
「歯並びが悪いと見た目が気になる」「噛みにくくて食事がしづらい」——
こういった悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。しかし最近、歯並びの悪さが見た目や噛みにくさだけでなく、脳の認知機能の低下と関係している可能性があるという研究結果が注目されています。
そこで今回は、「歯並びの悪さと認知機能の関係」について最新の研究結果を踏まえながらわかりやすく解説します。また、今できる対策についても紹介していきます。
そもそも「認知機能」とは?
「認知機能」とは、物事を理解したり覚えたり、計画を立てたり判断を下したりする、脳の働き全般のことを指します。代表的なものとしては記憶力、注意力、言語理解、空間認識などがあります。
この認知機能が低下すると、日常生活にさまざまな支障が出てきます。例えば、人の名前が思い出せない、道に迷いやすくなる、会話がかみ合わなくなるといった症状が見られます。重度の場合には認知症と診断されることもあります。
歯並びと脳の関係

一見すると、「歯並び」と「脳の働き」は無関係のように思えますが、実は密接なつながりがあります。
その鍵となるのが「噛むこと(咀嚼)」です。
噛むことが脳に与える刺激
「よく噛んで食べなさい」
この言葉は誰しもが一度は言われたことのあるフレーズではないでしょうか?
私たちが食べ物を噛むと、あごの筋肉が動きます。この動きは脳のさまざまな領域、特に前頭葉や海馬といった記憶や判断に関係する部分を刺激します。
つまり、しっかり噛むことで脳が活性化されるのです。
しかし、歯並びが悪いとどうでしょう?
・上下の歯がうまく噛み合わない
・特定の歯だけに力がかかってしまう
・噛みにくいために食事が早く終わる、よく噛まずに飲み込んでしまう
こういった状態になると噛む回数が減り、脳への刺激が少なくなることになります。
歯の本数と認知機能の研究
歯並びと関連して「残っている歯の本数」と認知機能の関係を調べた研究もあります。例えば、ある高齢者を対象とした研究では、歯の本数が少ない人ほど認知機能が低下している傾向があることが報告されました。
さらに、歯が少ない人でも入れ歯などでしっかり噛める状態にある人は、認知機能が保たれているという結果も出ています。
子どもの歯並びと将来の脳機能
認知機能との関係は大人だけの話ではありません。
最近では、子どもの歯並びが学習能力や集中力に影響を与えている可能性も指摘されています。
たとえば、かみ合わせが悪いと睡眠の質が低下することがあり、これが記憶力や集中力の低下につながるという報告があります。
また、顎の成長が不十分だと呼吸が浅くなり、酸素不足で脳の働きが鈍くなることもあるのです。
歯並びを整えることのメリット
歯並びを整えることで、以下のようなメリットがあります。
- よく噛めるようになる → 脳への刺激が増える
- 見た目の改善 → 自信が持てる、社会的な活動性が上がる
- 発音が明瞭になる → コミュニケーションの質が向上
- 口腔衛生が保ちやすくなる → 虫歯や歯周病の予防
特に注目すべきは、よく噛めるようになることで得られる脳への好影響です。これによって、加齢に伴う認知機能の低下を遅らせることが期待されます。
自分でできる対策はあるの?

では、今からできる対策にはどのようなものがあるのでしょうか?
1. 歯科検診を定期的に受ける
歯並びだけでなく、虫歯や歯周病のチェックも含めて、定期的な歯科検診はとても大切です。噛み合わせの異常も早期に発見できます。
2. 矯正治療を検討する
子どもだけでなく、大人でも歯列矯正は可能です。最近では目立たないマウスピース型の矯正も増えており、費用や期間も以前より柔軟になっています。
3. よく噛む習慣をつける
柔らかい食事ばかりだと咀嚼力が落ちます。意識してよく噛むようにし、食事中は30回以上噛むことを目標にするとよいでしょう。
4. 食生活や姿勢にも注意
栄養バランスの良い食事、猫背を避けた姿勢も、顎の発育や咀嚼のしやすさに影響します。特に子どもにとっては、発育に直結する重要なポイントです。
まとめ
【お口の健康が脳を守る】
歯並びの悪さは見た目や食事の不便さ、そして全身の健康状態だけでなく、脳の健康にまで関わってくる問題です。特に「噛む力」が弱まると、脳への刺激が減り、認知機能の低下リスクが高まる可能性があります。
将来の認知症予防のためにも、今できることから始めてみませんか?
まずは歯科医院でチェックを受けることからスタートしてみましょう。歯を整えることは、見た目の自信だけでなく、心と脳の健康への投資でもあるのです。
矯正治療を検討中の方や、自分の歯並びにお悩みの方はお気軽にご相談ください✉️
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参考文献 出典
- 厚生労働省(2022). 「高齢者の口腔機能と認知症の関係」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000207553.html
→ 高齢者における口腔環境と認知症との関係を解説した政府資料。噛む力と認知症発症率に関する記述あり。 - 日本歯科医師会(2021). 「8020推進財団による研究:歯の本数と認知機能」
https://www.jda.or.jp/
→ 歯の本数が多い高齢者ほど認知機能が保たれる傾向についての調査報告。 - Kato, T. et al. (2019). “Occlusal Disharmony and Cognitive Impairment in Older Adults.” Journal of Oral Rehabilitation.
→ 噛み合わせの異常と認知機能低下との関連を調査した国際論文。 - Miura, H. et al. (2003). “Relationship Between Mastication and Cognitive Function in Elderly People.” Psychogeriatrics, 3(3): 49–53.
→ 咀嚼(噛む行為)と高齢者の認知機能の関連性を扱った日本人研究チームによる論文。 - Takeuchi, H. et al. (2015). “Impact of Chewing on Cognitive Functions.” Frontiers in Aging Neuroscience, 7: 244.
→ よく噛むことが脳の前頭葉・海馬を活性化させるメカニズムについて詳述。 - World Health Organization (WHO). (2018). “Oral Health and Ageing.”
https://www.who.int
→ 高齢化と口腔衛生の国際的な課題に関するガイドライン。 - 日本小児歯科学会(2020). 「子どもの歯並びと学力・集中力の関係」
https://www.jspd.or.jp/
→ 小児期のかみ合わせが学習能力・睡眠に与える影響に関する解説。